ちまたでは、子供の成長や身体の修復に関わる成長ホルモンが眠り始めに分泌されることから「肌の回復のためには、午後10時から午前2時くらいに寝ておいた方が良い」と広まっています。美容関係者から幾度となくこのフレーズを聞きます。実はこれ、真実ではありません。「成長ホルモンは、深い睡眠・ノンレム睡眠で分泌量が増えるが、時刻には関係無い。ノンレム睡眠は眠り始め2時間ぐらいに最も多く出現するため、成長ホルモンもこの時間帯にピークになることが多い」(日本大学医学部精神医学系・内山真主任教授)たとえ寝付く時刻が深夜でも、眠り始めに深い睡眠のノンレム睡眠になると、成長ホルモンも分泌されるようです。「また成長ホルモンで肌がきれいになるかは不明」(内山真主任教授)睡眠が不規則になったり睡眠不足になると、精神的にも身体的にも元気がなくなることから「肌のゴールデンタイム神話」が生まれたのでしょう。自分なりのペースで良質な睡眠をとれば、身体も脳も、本来の機能を発揮しやすくなります。時間帯にこだわらず、グッスリと快眠できることが美肌の近道といえそうです。
肌のゴールデンタイム?